吉村竜児が出来るまで その6 ~環境の変化

みなさんこんにちは^^
こころメンテナンス・インストラクターの吉村竜児です。

父と二人暮らししていた頃の話が長引いていますが、
それだけこの頃の経験がその後のぼくの人格形成に
大きく係わっているという事なんだろうなと、
今更ながらに大きく再認識しています^^;

 

そろそろ一区切り付けて、次の話に進みたいと思っていますが、
どこまで行けることやら^^;

今日も書けるところまで書いていこうと思います^^

小学校五年生に進級すると、ぼくにはクラスに一人友達が出来ました。

 

同じクラスのコウジと仲良くなったきっかけは、ぼくの父と
コウジのお母さんが知り合いだったことです。

ぼくの父はその当時も共産党の活動をしていたため、選挙の時の手伝いなどで
共産党の事務所に出入りしていた時に、コウジのお母さんと出会ったそうです。

 

コウジは明るく活発で、ふざけることが大好きなけっこうお調子者なキャラの少年でした。

当時誰に対しても警戒心マックスで心を閉ざしていたぼくとは対照的な性格でしたが、
そんな彼がクラスでも気さくに話しかけてくれることが嬉しくて、
放課後などもいつもコウジと遊ぶようになりました。

 

ぼくの父とコウジのお母さんは後にバツイチ同士で再婚することになるのですが、
二人がどのぐらいから付き合いだしたのかとか、
いつから結婚を意識しだしたのかなどの詳細は知りません^^;

が、少なくともこの当時から、コウジの家族とうちの親子が
一緒に食事に出かけるようなことがちょこちょこありました。

父は人前では優しいお父さんのを演じていることが多かったので、
このような第三者が係わるイベントは、ぼくにとってはいつも大歓迎でした。

しかし、それと同時に、ぼくの父に対する不信感はますますふくれあがっていきました。

三年か四年の、ぼくがまだいじめられていた頃、クラスの男子がうちの前までやってきて、
ぼくにちょっかいを出していたことがあります。

 

その日は休日だったかで、父が家の中にいました。

クラスの男子がぼくに罵声を浴びせたり威嚇したりしている間は、
父はまったく干渉してきませんでした。

 

しばらくすると、いじめっ子たちは鎖につながれていたうちの飼い犬を見つけて、

「おっ、この犬、吉村の犬だから、こいつもぶっ叩いてやろうぜ」

と言い出しました。

 

ぼくがびくびくしながら

「かわいそうだからやめてよ!」

と言っても、いじめっ子たちは返っておもしろがって、いっこうにやめようとしません。

 

すると家の中にいた父が窓から顔を出しました。

ぼくは父がいつもぼくにするように、いじめっ子たちを怒鳴りつけて、
何だったら土下座をさせて何度も泣きながら「スミマセン」と連呼させるものだろうと思って、
心の中で「ざまあ見ろ」と言っていました。

しかし、その後父はいじめっ子たちを優しくたしなめて、

「鎖につながれて抵抗も出来なければ、言葉を話すことも出来ない動物を
いじめるのはいけないことだよ」

みたいなことをサラッと言うだけで、いじめっ子たちも
それで納得したのかどうかはわかりませんが、おとなしく帰って行きました。

 

その時ぼくは悔しさと情けなさが入り交じったような、
何とも言えない気持ち悪い感覚でいっぱいになりながら、
呆然とその場を眺めているだけでした。

そういった出来事の積み重ねから、ぼくは父に不信感を抱くようになっていきました。

そして、よその人がいる前ではやさしそうに振る舞っているのに、
ぼくと二人の時は物理的な暴力と精神的な暴力の両方でぼくを追い詰めようとする。
そんな父の態度が軽蔑と嫌悪の対象となっていきました。

 

おかげで、ぼくはずいぶんと長い間、相手によって話し方や態度を変える人や、
そういうあり方がどうにもゆるせなくて、
一貫性」に対して、ものすごいこだわりを持つようになっていました。

 

とはいえ、人前で父がやさしいお父さんを演じている時はぼくも安心できて
とても気が楽だったので、コウジたちの存在は本当にありがたかったです。

その後、五年生の一学期が終わり、夏休みに入ると父は何度目かの
検査入院をする事になり、ぼくがまた家で一人になるので、
母方の祖母が食事などを持ってきてくれるようになりました。

大学生のお兄さんと暮らしたのは、確かその夏休みの間だったと思います。

そして、夏休みが終わる直前のある日、ぼくは祖母に連れられ、
電車に乗って久しぶりの川崎に戻っていました。

お店の従業員のおばさんたちも笑顔でぼくを迎えてくれました。

久しぶりに食べるおじいちゃんの作った中華風カツ丼やシュウマイはとても美味しかったです。

しばらくすると、ぼくは祖母に連れられて、店の目の前の小学校へとやってきました。
二年生まで通っていた懐かしい場所です。

二人で職員室までやってくると、祖母は校長先生と何やら話し始めました。

 

ぼくは一、二年の時の担任の先生に挨拶をしたいと思いましたが、
どうやら転勤されてしまった後のようでした。

 

先生に会えなくて残念だったことと、何をしにここへやってきたのかが
よくわからないことで、退屈しかけていたところ、
校長先生が、職員室にいた中年の男性教師に何やら話しかけました。

 

するとその先生はぼくの方を見て
「そうか!よろしくな!」
と言って、ぼくの頭をぽんぽんとなでました。

そして、その2日後ぐらいには、ぼくはまたもや何が何だかわからないうちに、
以前通っていた小学校の五年三組で新学期を迎えることとなりました。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました^^

次回はやっと次の話に突入できそうです^^;

とは言っても、急にすべてが変わるわけではないので、
引き続きの話もいろいろ出てくるとは思いますが、
ひとまず大きな区切りのところまで来られて良かったです^^

それでは、次回も引き続きよろしくお願いします☆