
脳を理解することで身につくものは多々あります。
集中力もしかり、意思決定力しかり。
ここでお伝えしたいのは決断力についてです。
経営や勝負事の世界では必ず必要になると言ってもいい能力。
ですが、どのように身につければいいのかわからないものだと思います。
そこで今回は決断力というものを脳科学的なアプローチで手に入れる方法について解説していきます。
決断力に関する誤解を脳科学で解く
決断力にはありとあらゆる誤解があり、それが脳の成長を妨げる要因でもあります。
決断力は○○であるというもので、広く誤解をされているものは以下の通りです。
決断力は先天性の才能であるという誤解
決断力というのは生まれながらの才能である。
これはそもそも誤解です。
決断力というのは、言わば「答えを瞬時に出す能力」のこと。
正解か不正解かは別にしてすぐに舵を切ることができるということですね。
これは才能ではなく、訓練でいくらでも身につけることができる能力です。
いわゆるマインドブレーキを外すことで解決できるので、生まれながら持たない人は身につかないというわけではありません。
決断力は「勘」に近いものという誤解
そもそも決断力というのは何なのか?
特に根拠のない勘で動いてしまうものだというのも誤解です。
確かに決断力というのは時に論理的な思考を省いているケースもあります。
直感に基づいた決断ということですね。
ただ、瞬間的にロジカルに考えて決断することもまた決断力の1つです。
行動に移すまでの瞬間的な早さなので論理か直感かはあまり関係がありません。
決断力というのはマインドブレーキに関連する!
決断力の高さを決定づけるもの、それがマインドブレーキです。
マインドブレーキとは心の壁。
つまり、決断をするときに踏みとどまらせようとする心理的な働きのことです。
脳は決断をするときに「Goシグナル」というものを発信します。
つまり、「決断をしろ!」という命令を出す合図を脳が発するんですね。
反対に「NOGoシグナル」というものも脳は発することがあります。
これは行くな!という指令を脳が発信しているということですね。
マインドブレーキはいかにGoとNOGoをコントロールするかということで解決することができます。
GoもNOGoもそれぞれ決断であることは間違いありません。
問題は自分の中でどちらがいいかという考えをまとめる瞬発力です。
それを邪魔するのがマインドブレーキになります。
マインドブレーキは根拠なく決断を踏みとどまらせてしまう決断力の障害です。
マインドブレーキを取り外すためには?
マインドブレーキというのは目に見えない脳の働きにより生み出されるもの。
しかし、それを解決する手段や訓練方法は当然あります。
最も効果的なものは自分のルールを定めるということです。
○○のときにはGo、△△のときにはNOGo。
というようにある種の線引きをして、それを越えたときに決断をするという習慣を身に付けることです。
マインドブレーキを崩せないのは目に見えないものだからです。
だからこそ、対応のしかたというのが難しくなってしまいます。
なので、その壁の目安を自分のなかに作ってしまうというわけです。
「今回は○○だからこれをやろう!」
「△△だからやめておこう!」
という基準ができれば決断するのも容易になります。
自分ルールを設ける癖がある人は総じて決断をするのが早いです。
決断力というのは自分をコントロールする力です。
つまり、自分に課したルールを守るというのも決断力の向上につながります。
自分ルールというのは日常的に作ることができるので、小さいものからでも始めてみましょう!
それがマインドブレーキを崩し、決断力を身に付けるための大きな一歩になります。