うつ症状からの脱出 その5(完) ~本当に効果的なことって何?

人生を変えたいなら、セルフイメージから♪

こころメンテナンス・インストラクターの吉村竜児です^^

 

今回は、学生時代にうつを発症したときの話の完結編です。

学生時代のぼくがうつ症状から脱出するために
行ったことは次の2つです。

1.薬で症状を抑える

2.環境を整えることでストレスを和らげる

この2つは、当時はとても効果的でした。

 

ただ、そこまで大きく環境をがらりと変えることは簡単なことではありません。

しかも、そもそもぼくが、自分自身をそのような環境に
おいてしまった原因は何だったんでしょうか?

ここまで読んでこられた方はもうおわかりですね。

 

そうです^^

それはぼくの考え方や決断の仕方です。

そもそもぼくが『何かを避ける』ということをベースに決断をする
というパターンを持っていたから、ぼくは自分自身を
このような状況に追いやってしまったのです。

つまり、そのパターンから脱却しないことには、環境や人付き合いを変えて
一時的に状況がよくなっても、しばらくしたらまた同じような状況になってしまいます。

日常の中で無意識に繰り返している小さな決断の積み重ねが、
いつの間にか以前と同じような状況を作り出しています。

 

 

つまり、上の2つの対応は対処療法に過ぎず、根本的な解決ではないという事が言えます。

それでは、本当に効果的な対応とはいったいどういったものなのでしょうか?

ぼくがおすすめすることは。次の2つです。

1.自分にとって「本当に大切にしたい価値は何か」をしっかり探求する。

そして、そのための行動が取れているか、適した環境に身を置いているかを
常にチェックして軌道修正しながら生きる。

 

2.それらを効果的に行っていく上で邪魔になる、こだわりや内面的な制限
思い込みなどは極力手放していく。

 

ここで大切になる事が『内観』です。

自分自身の内面を見つめて、自分自身と対話することです。

自分自身の中にある否定的な言葉や、
自分の可能性を制限するような内的な会話があったら
注意を払って観察してみてください。

それらに対して否定も抵抗もせずに、ただ観察してみてください。

 

 

これらは決して、あなた自身の本質的な部分から来ているものではないことがわかりますか?

知らないうちに、親や周りの人たちから受け継いでしまったものかもしれません。

人生のどこかのタイミングで、あなたが無意識のうちに作り上げてしまった
勝手な決めごとかもしれません。

 

それらは決してあなた自身の本心ではなくて、
ただの録音された着ボイスが、誰からの着信でも、どこからのメールでも
かまわず同じフレーズを繰り返しているようなものだと気づいてください。

本当に大切なメッセージは、通話やメールの内容であって、
着ボイスは、所詮ただの着ボイスです。

そのことに気が付くことができれば、ゆくゆくは「着ボイスの内容」を
自分で好きなように変えていくことが可能になってきます。

 

これらは、うつのような症状が出始めてから取り組んでも効果はありますが、
むしろ予防のために、健康なうちから生活に取り入れておいた方がより効果的です。

つまり、これらは対応方法というよりは、どちらかというと新しいあり方の提案です。

 

というのも、うつを発症した当時のぼくのように、
「自分が何を感じているのかもわからない状態」になってしまうと、

自分が大切にしたい価値を探求するどころか、
「自分にははたして存在する価値があるのだろうか?」
みたいなことまでが疑わしくなってしまって、それどころではなくなってしまうからです。

価値がない人などいません。

なぜなら、あなたの人生における価値を創り出すことができるのは、
誰でもなく、他ならないあなた自身だけだからです。

あなたの価値はあなたが生み出すものであって、
誰かに格付けされて、上がったり下がったりするものではありません。

価値を生み出すことができるものに、価値がないわけがありません。

 

しかし、そこに誤解や間違った思い込みがあるから、心が苦しんで元気を失っていき、
元気がなくなってくると、ますます自分の価値がわからなくなっていくという
負のスパイラルに陥ってきます。

 

 

なので、そうなってしまったら対処療法で一時的に症状を抑えることは、本当に有効です。

そこは躊躇する必要はありません。

しかし、それはあくまでも、より根本的な部分への対応をしていくための
最初の一手」だという意識を持っておくことが大切です。

以前、心療内科に8年間通っているという人と話したことがあります。

その人は、心療内科で処方された抗うつ剤や睡眠薬を飲み続けているのですが、
症状がなかなか改善しないので、「受診の度に薬が増えていく」とぼやいていました。

8年間投薬を受けて、症状が改善しないばかりか、より多くの薬を
飲まなければいけなくなっているということは、
何かが機能していないと思ったほうが賢明です。

症状が出てしまったら、まずは無理しないで心と体を休めて、
回復に努められるように環境を整えることと、
必要に応じて薬などの対処療法を利用することをバランスよく行うこと。

 

 

そして、何らかの形で気力を回復することができたら、内観して
自分が本当に大切にしたい価値とは何か」を探求していくことです。

あなたは、あなた自身が本当に大切にしたい価値を、大切にすることができていますか?

 

どんな価値を大切にするのか?
それはあなたの自由です。

しかし、そこに制限があるとしたら、それはなんですか?
古い着ボイスを、重要なメッセージと勘違いしていませんか?

あなた自身の心に、耳を傾けてみてください。